ひぐらしのなく頃に 祭囃し編

予告どおりネタバれちゃいますよ?









三四視点キター!思い切り状況が目明しの詩音を思い起こさせるが、こっちのほうがハードでグロテスク。いままで(というか前回から)悪役として嫌っていたが、彼女にも彼女なりのハードな苦難があり、さらにそれを意志の力で乗り越える生き様は序盤から感情移入してしまった。
予想以上に過去編が長く、なかなか本来の雛見沢の世界に戻らないので少し急かされたが、それでもじわじわと積み重なっていく三四の意志の力・努力の力に「ただ頭数に頼っただけの敵ではない」という脅威を感じさせた。歴代JOJOシリーズの敵のようにただ強いでけでなく主人公以上に頭を使って油断ない強かさが見て取れる。


そしてついに時代は暇潰しの4年前まで追いつき、三四と羽生の宣戦布告!熱いなぁ。「神になる」という目的だけでもキレていてすごかったが、羽生という雛見沢の神の存在を認めた上で「神に挑む」という姿勢につい三四のほうを応援したくなってしまった。


カケラ(TIPS)集め〜。宣戦布告から4年間にわたる歴史を要所だけ取り出したオムニバス形式。そのおかしな形式を勝利のためのカケラ集めという設定といて名言した上手い方法。あるよね、そういう形式をそのまま世界観として取り入れてしまう方法。たとえば、何度も同じ共通ルートを繰り返す美少女ゲームのシステムを時間ループの設定にした「CROSS†CHANNEL」とか(アレは少し違うが)。
「●●が必要です」といった条件文も凝っていて面白く結構な数のカケラがあるはずなのに苦もなく(……いや、中盤どれがアタリか迷走したが)進められました。



ついに現代!圭一の時間軸!とはいえ、K1君とレナは罪滅し編で散々暴れまわって疲れたのか出番は少なめ(汗)。どちらかというと序盤からの政治的な話も含んで終始「大人」の話だったように思える。幾度も時を繰り返し一番精神が達観している梨花や羽生のような存在は例外として、サトシのような犠牲者を目の前にして自分の行いが正しいのか迷走する監督、やっと真実を掴みかけ退職金という老後の保険を全て失う覚悟を背負った大石、メタ世界での後悔に苛まれ梨花を守る決意を胸に格段と成長した赤坂、盲信的に間違った道へ進む三四を敵にしながらも守ろうちする富竹、…といままで「祟り」や「狂気」を前提とした子供視点からは語られなかった堅実的な部分が「組織が犯人だった」という突飛な答えをいつのまにか普通に受け入れられるだけの地盤を形作っていた。

至る所で言われているように部活メンバーが強すぎたり、メイドインヘブンで撃退(笑)とかありえなかったり、全員無事過ぎたり、とご都合主義な展開も目立ったが、最後は罪滅しのラストのような少年漫画的な展開で熱くさせる部分があったのは良かったと思う。たまにドンと入る大文字がそういった意味では演出として最高だった。徹甲弾


これで終わった…と思うと寂しいなぁ…



月、東方、ひぐらし…と続いた同人ゲームの次には一体何がくるのか……

実はちょっと面白い同人ゲームを見つけてしまい、冬の同人波のひとつにならないかなぁ、と期待中。次回レビューします。