キラークイーン

文:★★★★☆ (やっぱADVはシナリオですよ。短めなので1だけ減点)
絵:★★★☆☆ (普通だが男キャラも描けてるのは良かった)
音:★★★☆☆ (戦闘シーンの音楽は結構好き)
シ:★★★☆☆ (一般メニューと別にPDAの表示があったのは便利だった。NG集は別に要らなかったが面白い試みかも)


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http://flat.web.infoseek.co.jp/KillerQueen/


ぶっちゃけて言ってしまえば、バトルロワイヤルのギャルゲー版。

だがしかし、話のなかで状況がバトロワに似ているということは公言していて、全クリしてみて実際面白かった。
主人公以外フルボイスとか、まともなOPムービー付きとか同人ゲームとしてはありえないクオリティ。1800円とか安すぎるよ!
シナリオ担当の健速さんが商業ゲーム(こなたよりかなたまで)経験者なので求心力と成功の見込みがあったのかな?そういう意味では逆に「商業作品を同人で出した」ともとれなくもないか。


さて肝心のストーリー。
閉鎖空間のなかで殺しあうように仕向けられていることはバトロワと共通なのだけど、それ以外にのオリジナル要素の仕組みとして面白いのは、各キャラごとに爆弾の解除条件が異なっていて(公式ページ参照)、その条件が互いに分からないので推理的な要素を持つということ。
利害が一致する無害な解除条件の相手とは手を組めるし、逆に全員殺しの条件を持つプレイヤーが誰か分からないために疑心暗鬼を呼ぶ。


人死に状況に対して各キャラの反応が淡白なので、人死にを軽く見る描写に批判的な意見もあるが、ネガティブが延々と続く(こみパアニメとか悪い例)よりは緩急がついていて物語としてはずっとかいい。

短いシナリオであることを差し引いても、状況を理解する序盤から終盤まで展開もテンポよく緊迫感も持続できて飽きなかった。



……とはいえ良い作品なぶん、粗は結構目立ってしまうことも確か。



バトロワシステムとは裏腹に主人公の性格が純粋すぎることと周りのキャラの性格が表裏なさ過ぎて(「あのキャラ」を除く)、疑心暗鬼どころかはっきり敵味方分かれ、ただのチームサバイバル戦になっていたのは残念。敵が敵らしすぎて、味方が味方らしすぎるw



まぁそれゆえに「殺さず」を貫き通す主人公や、主人公が守ろうとするヒロイン達に好感が持てるのですが。
主人公の周りのキャラは心の底からいい奴ばかりですよ。



あとせめてchapter2はカードシャッフルしてほしかったな〜。ほとんどchapter1で各キャラの解除条件や思考がネタバレてるので黒幕が序盤から推理しやすすぎる(汗)。
あと主人公が渡された条件をchapter1で克服してしまっているので主人公の窮地をあまり重く考えられない。



さて、今回は同人界の新しい風となるか!?

月は商業化してるし、東方はストーリーものではないし、ひぐらしは今回完結(…いや、アルケミストの商業のほうで3編くらいがあるのか…)しているので今回のFLATにはまた「祭り」を盛り上げるための活力剤となって欲しい。


ひぐらしの場合は各ストーリーが謎を残した連載形式なので人気にも持続力があったが、完結してしまっていると冬まで話題が持たないかな…と不安な面も。


そんなワケで人気持続のためにファンディスクもとい文香ルート希望w
高山さん視点の麗佳ルートとかw
あと葉月さんにも幸せな道を歩ませてあげてください。
(あ。カードのシャッフルはアリで)