扉の外
- 作者: 土橋真二郎,白身魚
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/02/01
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 543回
- この商品を含むブログ (160件) を見る
初っ端から主人公が「枠」から外れる展開は正直意外。まぁお約束だと、かませ犬キャラがルールを無視してペナルティの見せしめになる、というのがこの手の作品のスジですからね。
仕切り屋の委員長に従う付和雷同の生徒達のいる4組のケース、
男女が派閥・階級に分かれて男が女のために働く6組のケース、
策士はいなくとも、皆協力して人間関係の破綻が起きなかった1組のケース。
と綺麗に章が分かれすぎている感はある。
序盤のルール提示はなかなかに良かったのですが、すべてのルールを利用しろとはいわないまでも、もっとルールを逆手に取ったような戦略があったら、もっと良い作品になっただろうなぁ。
こういうルールものは好きなので、原題のとおりこれが「シミュレーションケース1」ならば「2」としてもこういった形の閉鎖ものを見てみたい。
※近似作品
・バトルロワイヤル(小説・無理やり行動を縛っている感はあるが)
・CUBE(映画・ルールの縛りが強固)
・キノの旅(小説・国という特殊な閉鎖空間の住民に対して、旅人のキノが客観者となるという捉え方)