[ゲーム] SWAN SONG


http://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swansong_renka/


最近、廉価版が発売されたようなので紹介。
この名作はただ埋もらせるには惜しい。



あらすじ:

その夜。それまで通り過ぎるだけの他人だったぼくたちは
大きな運命の煮えたぎる一つの釜の中に投げ込まれてしまった。

まもなく一年を終えようとする12月24日。降誕祭の前日。その山奥の都市には昼頃から雪が舞い落ちて、
ホワイト・クリスマスを祝う喜びに満ちた空気が街中を覆っていた。
レストランや駅を飾るイルミネーションは、陽が落ち、人々が眠りについた後も、しずかに瞬いていた。

その幸福な眠りを乗せた大地が、突如として揺れ、そして平和な世界は一変する。

アスファルトは裂け、建物は崩れ落ち、暗闇のあちこちから恐ろしい悲鳴があがった。
ごく平穏な住宅街の光景は、瞬時にして地獄の景色となる。
その街で一人暮らしをする大学生尼子司は、混乱の中で奇跡的に一命を拾った。
廃墟のなかを彷徨ううちに自閉症の少女八坂あろえと出会う。
そして彼女と共に避難先を求めて歩きはじめた。
風が強くなり、すっかり吹雪となってしまった街。
瓦礫を踏みしめながら、司たちは辛うじて体を風雪から守ってくれる建物を見つけた。
それは古ぼけた教会で、司はひとまずその場所で休憩を取ることに決めた。
司と同じ様に地震で家を失った若者達が、やはり同じ様にして、集まってくる。

そうして、雪の降る教会で、彼らは出会った。




話:★★★★★

文明の崩壊した世界で人の心が壊れていく物語。


とある人物の心象の変遷がヤバい。
過激に作られた狂気ではなく、本当に人間らしい等身大の狂気が表現されています。


マルチビュー式で主要人物それぞれの視点で物語が進む形式。


寒さに凍え、食料が限られているなかで互いを信頼できなくなっている人々。
倫理も警察も居ない世界で奪い殺しあう暴徒。
自治を立ち上げ、皆をまとめ上げる者。
宗教へと走る者。敵意を露にする者。傍観する者。


演出:★★★★★
普通のギャルゲと違い、背景の使しまわし方式でなく、状況ごとにカットインされた背景が挿入される形式。
吹雪と廃墟を背景とした世界観が伝わってきます。



声:★★★★★
女も野郎もオールキャラ声付です。
マルチビューも合わさって、狂気に染まり行く視点・声・思考を読者の視点で味わうことに…。





シナリオライター
キラ☆キラの人と同じとレビュー書いてて気づいた。
アニメ化の予想されてるし、今度キラ☆キラ買ってこよう。

殻ノ少女

http://www.gungnir.co.jp/innocentgrey/products/pro_shell/


話:★★★★★
救いのない最高級の鬱を貴方に。
グロとか狂気とかに慣れない人、物語よりもキャラ萌え優先する人は読むのをお勧めしない。鬱度はSWAN SONGなどに匹敵します。
衝撃的なグロよりも、仄暗く静かな精神的グロテスクがなんとも…。

終盤の相関図たたみがけは頂けないが、それ以外のシナリオは最高レベルであろう。


絵:★★★★★
原画も塗りも立ち絵もイベント絵も最高の極み。
世界観にあった静かで丁寧な画風に。しかし、人物の個性を殺さず生かす絶妙のバランスで描かれている。
名画「殻ノ少女」も圧倒感を感じさせる。

音:★★★★☆
ネアミスの卵。
他にも良曲多し。

キャラ:
主人公やそれを取り囲む人物がカッコイイ。
一番好きなキャラクターは冬子に次いで、トジ子なのだが…トジ子……(TДT)。

システム:★★★★☆
推理パートを手助けする「推理手帳」が最高の出来。
人物、証拠品、出来事、地図、相関図などと区分けされた情報が探偵らしさを演出している。
要所、要所でプレイヤーに推理の確認をさせ、情報の整理をさせるところも良い。
しかし、マウスホイールで簡単に履歴ログ表示になるにもかかわらず、元の画面に戻る操作がボタンと右「ダブル」クリックというところが気づきにくく、ややユーザーインターフェイスが行き届いてないかんじがする。

難易度:★★★★☆
推理パートの現場探索で証拠品を見つけ損ねるとそのまま物語が進んでしまい、重要な選択肢の場面でそもそも必要な証拠品が無いという現実的なドサドぶりに脱帽(汗。しかもプレイヤーがまず気づかないだろう盲点の座標を突いてくるので、なおタチ悪い(笑。セーブはこまめに&小分けして保存しましょう;;



詰まったときのヒント:
指紋の採取対象は自分で調べてください。


月島織姫から「黒い紙切れ」を見つけられなかったときはやり直してください。
スカートのやや左あたり?


透子の部屋で「某人物の写真」を見つけられなかったときはやり直してください。
※本棚を3回調べる?


探索パート一度はで美術館に行き、「銀の首飾り」を入手して置いてください。




学園の雰囲気や状況は「空の境界」の忘却録音に近いものがある。
ヒロインの出生を紐解く

11eyes

話:★★★★★
戦闘が熱い。Fateなどが好きな人は黒騎士との戦闘にハマるであろう。
日常パートでキャラを掘り下げつつ、赤い夜では熱い戦闘が繰り広げられるというメリハリついた構成で飽きさせない。
しかし、後半になってくると敵の戦力が減ってきて盛り上がりに欠けるのが欠点。
アイオンの眼の活用がすごい地味。もっとメタ的な演出をしても良かったと思う。


絵:★★★☆☆
個性を殺さず、適度に安定感があって、いいかんじ。

キャラ:★★★★☆
全キャラがサブキャラにいたるまで個性づくしで素晴らしい。
特筆すべきは
草壁美鈴…さりげに前作3daysの主人公の前世の血統(ややこしいwww)にあたる。戦闘パートでは格闘に陰陽術にと万能すぎて、他のキャラの見所が霞んでしまうのが欠点といえば欠点かw
広原雪子…明るいム−ドメーカー兼トラブルメーカー。3dayの月子との関係が結構前面に出ているので3daysをやってない人には複線に見えて混乱したかもしれない。
田島賢久…主人公よりも主人公らしいwww各ヒロインとの掛け合い漫才もあったり、キャラクター性が主人公より強く掘り下げられている気がする。彼が赤い夜に登場したときのwktk感は異常。「ハッハー!」
なんか各キャラだけでそろぞれ新しい作品が出せそうだ。


演出:★★★★★
3daysスタッフは魔方陣が大好きだなぁwww美鈴の剣召還や、格闘シーン、魔法発動など、赤い夜への突入エフェクトなどすべてにおいて素晴らしい。

音楽:★★★☆☆
特に記述なし。

システム:★★★★☆
マルチビューシステムは回想代わりに使えつつ、自分のペースで物語を見られるので便利。
また、戦闘の分岐は安易な選択内容ではなく、間違えると即死なので結構ハラハラさせられる。王道的な展開を期待して正しいと思うことをすると死ぬというところが自動車の筆記試験のようだwww
ヒロイン分岐はほとんど共通ルートなので正直蛇足ぽい。

暁の護衛

話:★★★★☆
主人公が最初から強いので、よくある「ウダウダすんなー」的な読者のモヤモヤが無くて、会話を楽しめる。

アサシンじみた教師や、居住区の一斉撤去予定とか主人公の本質に触れる複線があったにもかかわらず、それらには触れずに終わり方が唐突で明らかに途中で切った感がするのが否めないのが残念。


絵:★★★☆☆
野郎はかっこいいわ、おにゃのこは可愛いわで、おっさんキャラにいたるまで安定感がある。

キャラ:★★★★☆
月と尊徳はガチ。

主人公が護衛というゲームの本質上、お嬢様クリアゲーなんだけど、同じ従者同士のほうがざっくばらんな会話ができてしまい、メイドの月との会話が面白い。

尊徳は登場時はてっきり嫌味な秀才ライバルキャラかと思いきや、主人公の能力が高すぎるせいか、主人公の前では秀才ぶりが空回りしてしまうというとても面白いキャラクターとなってしまったwwwボイス付で「おっぱいございます!」は反則です。

演出:★★★☆☆
普通のノベルゲー。

音楽:★★★☆☆
特に記述なし。

システム:
とくに新しい技術なし。

CHAOS;HEAD


話:★★★☆☆
序盤、中盤は面白かったが終盤の解決で減点。
妄想のクセが強すぎてついていけず、結構スキップしてしまった。
主人公視点と刑事視点というマルチビュ−は面白く、「どれが真実でどれが妄想か判断か付かない」が「真相には一番近づいている」主人公視点を「客観的な事実を突き止めて背景や仕組みを解く」刑事視点として物語の謎を読者が推理したくなるよう上手く構成されていたと思う(しかし、実際は猟奇事件の謎解きは投げやりだった感が)。



絵:★★★☆☆
上手いんだけど絵にクセがなさすぎて物足りない。

キャラ:★★★★☆
ヒロインの印象派薄いが、主人公のダメ人間っぷりの魅せ方がすごいリアル。

演出:★★★★☆
ネトゲーや、掲示板の演出は「らしく」魅せられている。
グロ方面はインパクトあるんだけど、キャラと比べて浮いてる気がする。

音楽:★★★☆☆
特に記述なし。

システム:★★☆☆☆
妄想の赤青感情システムは新しいけど、空回りしてるかんじ。

狂乱家族日記のED

狂乱家族日記:放送局で変わるエンディング
http://bogaboga.blog87.fc2.com/blog-entry-146.html

SUGEEEE!
家族全員のキャラクターソングをEDとして地方ごとに変えてるみたい。ちゃんとアニメーションもキャラクターの個性を生かした雰囲気に仕上がっていてこだわりを感じる。個人的には月香の歌がステキで好み。

TYPE-MOON新作は「魔法使いの夜」「Girls'Works」「月姫」の3本

単に魔法使いの夜の詳細だけかと思っていたら、なんと怒涛の3本同時発表。


Girls'Worksは奈須きのこさん本人執筆でなく、なんと星空めておさん(腐り姫やSEVEN BRIDGEなどを手掛けるライアーソフトの大物作家)、木村 航さん(同じくライアーソフトでForestなどのライターの大物作家)と豪華スタッフで期待大。


魔法使いの夜とGirls'Walkは全年齢のようです。
LeafのTH2やKeyのリトルバスターズ!のように初弾は全年齢というのが流行ってきている。ビジュアルノベルというパッケージ形態が一般層(?)にも浸透してきている。はたまた、メディア展開用の布石か。


http://temple-knights.com/archives/2008/04/type-moon-girlswork.html
http://www.honeykicker.com/2008/04/post_197.html
情報元:TECH GIAN 2008年5月号